スズキラパンHE21SK6Aエンジン始動時のガラガラ異音
みなさんこんにちは!
北九州市八幡西区車検専門店のヤハタ自販株式会社です。
朝晩とすっかり寒くなって来ましたね。
工場で整備をしていると、朝や夕方が寒くなってきたなぁと感じます。
本日はエンジンから異音がするということで、その修理の記事をアップ致します。
今日のテーマは『スズキラパンの始動時にエンジンから出る異音』です。
車両は、H16年式のスズキのアルトラパンHE21Sです。
スズキラパンの始動時の異音は、朝エンジンが冷えている状態でエンジンをかけると、エンジンからガラガラと異音がするといった症状でした。
お預かりして、さっそく朝一エンジンを始動。
エンジンから「ガラガラ」と1、2秒ですが、確かに異音がします。
しかし、異音がすぐに止まってしまいます。
エンジンを止めてすぐにかけなおすと「ガラガラ」という異音がしなくなります。
再びエンジンを冷やしエンジンをかけると、また例の「ガラガラ」という異音がエンジンからします。
ボンネットを開けて、異音を確認すると、どうもエンジンの中から出ている様です。
今回のスズキラパンには、K6Aというエンジンが搭載されています。
このK6Aエンジンには、VVT(可変バルブタイミング機構)という装置がカムシャフトに装着されています。
VVTは走行距離が増えてくると、カムシャフトとVVTを固定しているピンの穴が摩耗して、拡がっていくという症状が多数あります。
このピンの穴が大きくなることで、カムシャフトとVVTにガタが生じ、「ガラガラ」とエンジンから異音が発生するのです。
早速、疑わしい箇所を点検する為にエンジンを分解していきます。
まずは、ヘッドカバーを外します。
カムシャフトが見えてきました。
エンジンオイルを定期的に交換しているので、思った以上に内部はきれいですね。
カムシャフトを取り外す為に、タイミングチェーンを外します。
タイミングチェーンを取り外す為には、エンジン下部のオイルパンを外さないと取り外せません。
急がば回れの精神で部品を取りはずして行きます。
オイルパンを外し内部を確認したところ、こちらも思った以上にきれいでした。
更にタイミングチェーンカバーを外します。
やっとタイミングチェーンが見えてきました。
タイミングチェーンを外し、専用工具を使ってVVTを取り外します。
外したカムシャフトと、取り寄せた新品のカムシャフトのVVT取り付け穴を比べて見ました。
写真上のカムシャフトが、今までエンジンに装着していたものです。
そして、下が取り寄せた新品のカムシャフトです。
VVTの取り付け穴をよく見ると、今までエンジンに装着されていたカムシャフトのほうは、楕円に拡がっています。
スズキラパンの始動時のガラガラという異音の原因は、カムシャフトのVVTを取り付ける穴の磨耗が原因でした。
カムシャフトを新品に交換してエンジンをかけると、始動時のあの「ガラガラ」という異音も消えました。
これで、一件落着です。
まとめ
今回、交換作業はアップしていませんが、結構大変な作業でした。
K6Aエンジンはアルトラパンの他に、ワゴンR・MRワゴン・Keiなど多くの車両に搭載しています。
対象の方も多いと思いますので、気になる方はお気軽にご相談下さい。
こちらのフリーダイヤルは車検予約専用となっております、お問い合わせは093-631-1104までお願い致します。