トヨタラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定
おはようございます。
北九州市八幡西区の車検専門店ヤハタ自販株式会社です。
さて、今日ご紹介するテーマは『ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定』です。
お車はH24年式トヨタラクティスです。
では、ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定をご紹介します。
ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定の症状
お預かりしたラクティスはエンジン不調で、信号待ちなどの停車中にアイドリングが不安定になります。
エンジン警告灯も点灯していました。
アイドリング時のエンジン回転数は、500回転から1000回転くらいの間を行ったり来たりしています。
走行時には症状は出ていませんでした。
ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定の点検作業
では、ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定の原因を点検して特定します。
まずは、エンジン警告灯が点灯していたので診断機を接続して故障コードを確認します。
診断機を接続する事で表示している警告灯の内容を確認でき、その故障コードを基に点検を進める事ができます。
診断機を接続して見てみると、全部で5つ故障コードが出ていました。
詳細を見てみます。
まずはTCCSの項目です、エンジン関連の項目ですね。
P0303 失火検出(♯3気筒)、P1604 始動不良、P1605 アイドル不安定の3つが出ています。
ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定の主な原因は、この辺りの故障コードが関係していそうな感じですね。
次はABS/VSCの項目です、簡単に説明すると足廻り関連の項目ですかね。
C1241 電源電圧低下異常が出ています。
上記のエンジン関連の故障コードと一緒に出ている様な故障コードです。
最後にACの項目です、エアコン関連の項目です。
U0100 エンジンECU通信異常が出ています。
これも上記のエンジン関連の故障コードと一緒に出ている様な故障コードです。
確認した故障コードで特に気になる故障コードは、P0303 失火検出(♯3気筒)です。
何らかの原因で4気筒ある内の3気筒目が失火して(ガソリンをうまく燃やせない)、エンジン不調やアイドリング不安定を引き起こしている様です。
この辺りを中心に点検を進めます。
では、実際に部品の点検を進めます。
失火していると表示された第3気筒がこちらです。
左から3番目のマークしている所が第3気筒です。
失火の主な原因は、
- スパークプラグの不良
- イグニッションコイルの不良
- 燃料系の不具合
- 気筒の圧縮不良
などです。
まずは点検しやすいスパークプラグやイグニッションコイルの点検から行います。
診断機にパワーバランスのアクティブテストが付いているので確認します。
パワーバランスのアクティブテストとは、診断機で強制的に気筒を停止し、回転数や調子を確認して異常のある気筒を判断する作業の事です。
現在のアイドリングが不安定な状態で、正常な気筒を停止するとさらにアイドリングが不安定になります。
逆に異常のある気筒を停止しても、変化はない(テスト前のアイドリング不安定のまま)のでその気筒が異常だと判断できます。
パワーバランスのアクティブテストの結果がこちら。
あまり判断しづらい数値ですね。
辛うじて故障コードが出ていた3気筒の回転数の最大が低いですが、最小はほとんど変わらずです。
3気筒目でアイドリングの回転数が、若干落ち込んだ様に感じました。
では次に3気筒目のイグニッションコイルを4気筒目と入れ替えてみましょう。
イグニッションコイルが悪ければ4気筒目が悪くなるはずです。
再度パワーバランスと警告灯のチェックです。
結果はパワーバランスの数値は先程とほぼ変わらず、消去した警告灯は再度3気筒目の失火を検出しました。
イグニッションコイルを入れ替えても結果は変らずでした。
次はスパークプラグを入れ替えます。
2気筒目と入れ替えますが、スパークプラグが原因だったら2気筒目が悪くなるはずです。
パワーバランスと警告灯のチェックです。
するとパワーバランスは2気筒目のみ異常な数値を出し、故障コードも2気筒目の失火を検出しました。
これで原因が分かりました。
ラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定の原因は、スパークプラグの不良が原因でした。
ラクティスの部品交換作業
ではラクティスのスパークプラグ交換を進めます。
新品の部品はこちら。
お客様とご相談の上、今回はスパークプラグ4本全て交換します。
イグニッションコイルを取り外します。
スパークプラグも取り外します。
新品のスパークプラグを取り付けます。
イグニッションコイルを取り付けます。
エンジンをかけて、故障コードを消去して、アイドリングの確認と再度故障コードが出ていないか確認して完成です。
まとめ
今回はラクティスのエンジン不調・アイドリング不安定でお預かりして、スパークプラグの交換を行いました。
交換後は、アイドリングも安定し再度警告灯が点くこともありませんでした。
取り外したスパークプラグは長寿命のイリジウムプラグで、交換目安は約10万キロです。
ラクティスの走行距離は33,000キロで、イリジウムプラグとしてはかなり早い交換となりました。
電極の磨耗などは大丈夫の様ですが、何らかの原因で不良を起こしたのだろうと思われます。
ひとつ原因が考えられるとすれば、先端部(L字)にチップが付いていてチップが取れると失火するので原因はそれなのかなぁと思っています。
白金プラグやイリジウムプラグは、チップがとれるのでブラシで清掃は絶対にしないでくださいね。
ありがとうございました。
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