スズキイグニスFF21Sコトコト音(異音)がする
スズキイグニスに乗っているお客様が、走行中コトコト音がすると言う事でご来店されました。
試乗してみると、たしかにコトコトと音がしています。
さっそく車両をリフトアップして、足回りを点検いたします。
コトコト音の原因はこれだった
まずは、動画をご覧ください。
タイヤを両手で持ち上げ、上下に揺らすと、ストラットサスペンションがグラグラと動いています。
ボンネットを開けて確認するとストラットサスペンションの上部も動いてしまいます。
これはちょっと危険だなということで、さっそくストラットサスペンションを取り外して点検します。
ストラットサスペンション取り外し
まずはフロントタイヤを取り外します。
フロントタイヤを外すと、ストラットサスペンションが見えてきます。
今回このストラットサスペンションを取り外します。
ストラットサスペンション周辺に取り付けているブレーキホース固定ボルトを取り外します。
ABSセンサーの配線もストラットサスペンションから取り外します。
今度は、ABSセンサーを取り外します。
スタビライザーリンクロッドを取り外します。
ここまででストラットサスペンションの取り外し準備が終了しましたので、いよいよ取り外し作業を行います。
まずはストラットサスペンションを固定している上部のナットを、六角レンチとメガネレンチを使い取り外します。
ナットを取り外し、ストラットサスペンション上部についている部品(私は皿と言ってます)を取り外します。
取り外した写真がこちらです。
次にストラットサスペンションを固定している、下部のボルトとナット2本をメガネレンチ2つを使い外します。
ボルトとナットを取り外したらフロントストラットサスペンションを少しずらします。
車両側に傷が付かないように慎重に取り外します。
ストラットサスペンションを分解する
取り外したフロントストラットサスペンションに、特殊工具のスプリングコンプレッサーを固定しスプリングを均等に縮めます。
インパクトレンチを使い、取り付けナットを外します。
取り外した部品を順番に並べて撮影しました。
交換する部品と、今回取り外した部品の比較です。
上部に取り付けてあるラバーブッシュが劣化しているので交換しますが、メーカーに問い合わせてみるとワッシャーも追加されているそうです。
このワッシャーを入れる事で、コトコト音が解消されそうです。
順番に組み付け、ワッシャーも一緒に取り付け、ボルトを規定トルクで締めこみます。
締めこんだら、スプリングコンプレッサーを取り外し、スプリングを元に戻します。
ストラットサスペンションを車両に設置し、下部のボルト2本を取り付けます。
ストラットサスペンションの上部の部品(皿)を取り付けます。
動かないように六角レンチで固定し、ナットを締めます。
ブレーキホースを定位置にボルトで固定します。
ABSセンサーも取り付けます。
ABSセンサーの配線を固定位置に取り付けます。
スタビライザーリンクロッドを取付け、タイヤを取り付けます。
ストラットサスペンションの取付上部をトルクレンチで確認します。
キャップを取り付けます。
最後にもう一度、車両をリフトアップし、取り付け確認を行った後、タイヤをトルクレンチで増し締めし、完成です。
作業が終わり、試乗しましたが大丈夫です。コトコト音も消えました。
まとめ
今回は、スズキイグニスの足回りコトコト音(異音)の修理についてご紹介しました。
車種に関わらず、スズキ車はこのような症状が発生する事があるようです。
メーカーもワッシャーを含めた対策品があるので、全国的にもこのような症状のお車がありそうですね。
スズキ車に乗っていて、走行中にコトコト音(異音)がする場合は早めの点検をお勧めいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。