トヨタピクシスメガLA700Aドライブシャフトブーツ・タイロッドエンドブーツ・スタビライザーリンク交換
ドライブシャフトブーツ・タイロッドエンドブーツ・スタビライザーリンクは車の足回りの代表的な部品です。
この部分に不具合があると車検に通りません。
今回は、トヨタピクシスメガLA700Aのドライブシャフトブーツ・タイロッドエンドブーツ・スタビライザーリンクの交換作業を記事にしました。
ピクシスメガはダイハツウェイクと兄弟車なので、ダイハツウェイクに乗っている方も参考にしてくださいね。
まずはスタビライザーリンク取り外し
スタビライザーリンクとは、何ぞや?
まあ、簡単に言うと車の横揺れを抑制するスタビライザーという部品を固定するものです。
このスタビライザーリンクを取り外すために、インパクトレンチを使いタイヤを取り外します。
タイヤを外すとスタビライザーリンクが確認できます。
赤い枠で囲んでいる部分はスタビライザーリンクです。
今回は、このスタビライザーリンクのブーツ(ゴム部品)が破れているため交換します。
スタビライザーリンクを固定している下部のボルトを取り外します。
スタビライザーリンクを固定している上部のボルトを取り外します。
取り外したスタビライザーリンクと新品のスタビライザーの比較写真です。
左が古いスタビライザーリンクでで右が新品です。
古いほうはゴムカバーがつぶれて破れていますね。
破れていると車検に通すことが出来ないため交換します。
ドライブシャフトブーツ交換
次にドライブシャフトブーツを交換します。
ドライブシャフトブーツとは、簡単に言うと、エンジンから伝わる動力を駆動輪に伝えるドライブシャフトのベアリングを保護しているゴム部品の事です。
このドライブシャフトブーツが破れていると車検に通りませんので交換します。
まずは、ドライブシャフトを固定しているセンターボルトをインパクトレンチで取り外します。
ロアアームを固定しているピンとナットを取り外します。
ロアアーム取り付け部が固着しているためこのままでは取り外すことが出来ないため、ボールジョイントプーラー(特殊工具)を使いロアアームを取り外します。
念のためABSセンサーを取り外し作業スペースを確保します。
まずは配線の取り回しを確認し、車両側に固定しているボルトを取り外し配線に余裕を持たせます。
次にABSセンサーを取り外します。
これで作業スペースが確保できました。
次にドライブシャフトを足回り(ハブ)から取り外します。
ミッション側に接続してあるドライブシャフトを抜きます。
なかなか外れないためタイヤレバーを使いオイルシールが傷つかないように慎重に取り外します。
この時、CVTオイルが漏れてくる車両もありますので、注意が必要です。
今回はCVTオイルが漏れてくる事はありませんでした。
ドライブシャフトブーツ(ミッション側)のバンドを取り外し、ドライブシャフトブーツを取り外します。
ドライブシャフトブーツを取り外す際は、劣化したグリスがダラーンと出てくるので、周辺が汚れないように古新聞を大量に使います。
ドライブシャフトに固定しているスナップリングを取り外す時は、スナップリングプライヤーという特殊工具を使います。
写真は、分かりやすいようにマイナスドライバーを差し込んでいます。
取り外したベアリングの写真です。
ベアリングはグリスを清掃して、異常が無いか確認します。
ドライブシャフトブーツ(外側)を取り外し、グリスを清掃した後、ベアリングに異常が無いか点検します。
今回は特に異常はありませんでした。
新品のドライブシャフトシャフトブーツを取付けたあと、グリスを注入し、ベアリングをグリグリと動かしながら馴染ませます。
ドライブシャフトブーツのバンドを締め付けます。
きちんと締まっているかの確認も行います。
次にミッション側のドライブシャフトにベアリングを再度取付け、スナップリングで固定します。
新品のグリスを注入し、ベアリングに馴染ませます。
特殊工具を使いブーツバンドを締めます。
取り付けが完了した写真がこちらです。
ミッション側にドライブシャフトを挿入します。
この時、オイルシールを傷つけないように慎重に挿入します。
続いてタイヤ側にドライブシャフトを挿入し、ロアアームを取り付けます。
ロアアームを固定しているボルトを締め、ピンで留めます。
最後にナットを締め付けマイナスドライバーとハンマーを使い、ツメの部分を叩いてロックして完成です。
ここまでで、ドライブシャフトブーツの交換作業は終了です。
車両の劣化具合によっては、ミッション挿入部分にあるオイルシールを交換する必要があります。
今回、オイルシールには不具合が無いため交換作業は行っていません。
タイロッドエンドブーツ交換
続いてタイロッドエンドブーツを交換します。
タイロッドエンドブーツとは、簡単に言うとハンドル操作ををタイヤに伝えるタイロッドの端についているゴムカバーの事です。
このタイロッドエンドブーツが破れていると、車検に通らないので交換します。
まずはタイロッドエンドの取り付けロックナットを取り外します。
ナットを取り外しても固着しているため、このままではタイロッドが取り外すことが出来ません。
そんな時は、ボールジョイントプーラー(特殊工具)をセットし取り外します。
外れたら、グリスをきれいにふき取り、ボールジョイントに異常が無いか確認します。
今回は、特に問題はありませんでした。
交換するタイロッドエンドブーツがこちらです。
左が新品、右が古いタイロッドエンドブーツです。
古いタイロッドエンドブーツは潰れて亀裂が入り、グリスが飛び出ていました。
タイロッドエンドブーツの中に新品グリスを注入します。
タイロッドエンドのボールジョイント部にもグリスを注入し、グリグリと動かし馴染ませます。
特殊工具を使い、ブーツを取り付けます。
最後に、ラチェットで取り付けた後、規定トルクでロックナットを固定します。
最後に新品のスタビライザーリンクを取り付けます
新品のスタビライザーリンクを取り付けます。
スタビライザーリンクの上部取り付け部分を六角レンチで固定し、メガネレンチで締めます。
同じように下部も六角レンチで固定し、メガネレンチで締めます。
続いてABSセンサーを取り付けます。
取り外した部分に不具合が無いか最終チェックを行い、タイヤを規定トルクで取り付けて完成です。
完成したら、サイドスリップテスターを使いタイヤが規定通り前方向に向いているかの確認と、試乗してハンドルがズレていないかの確認をします。
まとめ
今回は、トヨタピクシスメガのドライブシャフトブーツ・スタビライザーリンク・タイロッドエンドブーツの交換作業内容をまとめてみました。
ドライブシャフトブーツ・スタビライザーリンク・タイロッドエンドブーツは、車の年式や走行距離によって交換が必要になる部品です。
もし不具合があると、車検に通りませんのでご注意下さい。
そして、トヨタピクシスメガは、ダイハツウェイクと兄弟車ですので、ダイハツウェイクに乗っている方も参考にしていただけると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。