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スズキイグニスFF21S 徐行運転でカクカクする

    
スズキイグニスCVTバルブボディ
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スズキイグニスFF21S 徐行運転でカクカクする

平成28年式スズキイグニスFF21Sにお乗りのお客様から気になるところがあるので見て欲しいと依頼をいただきました。

お客様のお話を要約すると

  • 徐行運転で「カクカク」と車体が振動する
  • アクセルを踏んでも進みにくくワンテンポ遅れるような気がする
  • アクセルを踏んでも進みづらくノッキングしているような気がする
  • 長距離運転後に症状が出る

このような内容でした。

さっそく試運転して症状を確認しましたが、特に症状が出ていません。

診断機を使い診断してみましたが、こちらも特に不具合はありませんでした。

メーカーに問い合わせてみるとバッテリーを交換した際にこのような症状が出るとの事でしたが、当社でバッテリーを交換する際は必ずバックアップ電源を用いて交換するので問題はありません。

更に、メーカーのリコールでコンピューター再プログラミングの作業を行っているので大丈夫だろうとのことでした。

但し、スロットルボディが汚れていたのでウエスできれいに清掃したのと、ひとつ気になる点がありましたので作業を行う事にしました。

もしかしてCVTコントロールバルブボディの不具合?

スズキのホームページを調べてみると今回お客様がお乗りのイグニスFF21SのCVTに不具合があり、保証期間延長の記載がありました。

内容は以下の通りです。

CVTの油圧制御機構(コントロールバルブ)においてアクセルの開閉変化が大きく且つ、素早いアクセル開閉を頻繁に繰り返すような運転を行うと内部の油圧調整部に摩耗が生じる事がある。

高速連続走行運転が頻繁に加わると、摩耗が進行する事がある。

摩耗が進行すると油圧制御ができなくなり、トランスミッション警告灯が点灯し、故障コード(P0841)を検出する。

警告灯が点灯する前にエンジンの回転変動や車体振動が発生する場合がある。

トランスミッション警告灯が点灯し、故障コード(P0965)が検出されると発信後の加速不良が生じる。

お客様がお乗りのイグニスは警告灯は点灯していませんが、症状としては当てはまるような内容でしたのでCVTのコントロールバルブボディの交換を行うことにしました。

CVTオイルを抜き取る

スズキイグニスFF21Sをリフトアップします。

写真はCVTの下部です。

イグニスCVT

ドレンボルトを取り外しCVTオイルを抜き取ります。

かなり汚れていますね。

イグニスCVT

専用の機械でCVTオイルを上部からも吸い上げます。

スズキイグニスCVT

続いてソレノイドコネクターを取り外します。

CVTソレノイドコネクタ

CVTオイルパン取り外し

CVTオイルを抜き取ったら今度はCVTのオイルパンを取り外します。

少量ですがCVTオイルがまだ溜まっているので、床がびちゃびちゃにならないように注意して取り外します。

スズキイグニスCVT

オイルパン内部を見てみるとかなり汚れていますね。

スズキイグニスCVTオイルパン

写真は、オイルパンの中に設置してあるマグネットです。

鉄粉で真っ黒になっていますね。

このマグネットの磁力で鉄粉を吸着し、CVT内部を保護します。

スズキイグニスCVTオイルパン

オイルパン内部とマグネットをきれいに清掃します。

スズキイグニスCVTオイルパン

オイルストレーナー取り外し

続いでオイルストレーナーを取り外します。

オイルストレーナーとはオイルを吸い込む際に異物の吸入を防ぐ重要な部品です。

スズキイグニスCVTオイルストレーナー

取り外したオイルストレーナーは後ほど清掃し、Oリング(パッキン)は新品に交換します。

スズキイグニスCVTオイルストレーナー

続いてサブストレーナーを取り外します。

サブストレーナー

バルブボディASSY取り外し

マニュアルバルブレバーをマイナスドライバーで固定し(変形防止)、ナットとスプリングワッシャーを取り外します。

スズキイグニスCVTバルブボディー

CVT油温センサーブラケットをマイナスドライバーで固定し(変形防止)バルブボディボルトを緩めます。

CVT油温センサーブラケット

バルブボディーのボルトを全て取り外し、ソレノイドコネクタをCVTケースから押し出してバルブボディASSYをCVTケースから取り外します。

写真は取り外したバルブボディです。

スズキイグニスCVTバルブボディ

バルブボディASSY装着

ここから新品のバルブボディの取り付けです。

写真は新品のバルブボディーです。

新品のOリング(パッキン)にCVTオイルを塗布し、ソレノイドコネクタに取り付けてから装着します。

スズキイグニスCVTバルブボディ

バルブボディASSYをCVTケースに装着したら規定トルクで締め付けます。

スズキイグニスCVTバルブボディ

続いてマニュアルバルブレバーを取り付けマイナスドライバで固定しナットを規定トルクで締め付けます。

スズキイグニスCVTバルブボディ

サブストレーナーに新しいOリング(パッキン)を取り付け、CVT油温センサーブラケットをマイナスドライバーで固定しボルトで締めこみます。

スズキイグニスCVTバルブボディ

きれいに清掃したオイルストレーナーをバルブボディに取り付けます。

スズキイグニスCVTオイルストレーナー

ソレノイドコネクターを取り付けます。

CVTソレノイドコネクタ

オイルパンを取り付けて完成です。

スズキイグニスCVTオイルパン

いざCVTオイル注入

CVTオイルを注入します。

今回はスズキ純正のCVTオイルです。

CVTオイルを注入したら量を確認し、エンジン暖気後オイル漏れの確認を行います。

スズキイグニスCVT

診断機を使い初期学習設定を行います。

診断機

イグニスにはアイドリングストップ機能がついているので電動オイルポンプのエア抜きを行います。

診断機

全て完了したら、写真のように作業を完了しましたと表示されます。

診断機

最後にニュートラル制御学習値設定を行った後、CVTオイルの量を確認して終了です。

スズキイグニスCVTオイル

まとめ

最初はエンジンの不調かなと思い色々と調べました。

しかし、メーカーからOKが出ましたので延長保証であるCVTコントロールバルブボディを交換させていただきました。

お客様からお預かりした際に症状は出ていませんし、CVTコントロールバルブボディを交換した後も症状は出ておりません。

ですので、しばらく様子を見てもらうことにしました。

もし、イグニスをお乗りの方で同じような症状が出ているのであれば早めにメーカーに相談してくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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