日産キャラバン坂道でパワー・スピードが出ない?
『坂道でパワー・スピードが出ない』
お預かりした際にお客様からお伺いしました。
今回のお車は以前、冷却水の漏れでご入庫したキャラバンです。
冷却水漏れと一緒に症状が出ていましたが、冷却水漏れとは原因が別でしたのでご紹介します。
ご紹介するテーマは『ターボチャージャーのトラブル、パワー・スピードが出ない原因は?』
お車はH20年式ニッサンキャラバンです。
では早速、点検を行います。
お預かりした際に、エンジンの警告灯が点灯していました。
坂道でパワーとスピードが出ない事と関係しているか、診断機を接続して確認します。
故障コードが出る前に、コード数が2つ出ていますね。
まずはエンジンに出ている故障コードからご紹介します。
『P0299ターボシステム異常』が出ているので、ターボチャージャーの異常です。
次はオートマチック・CVTの故障コードです。
『3速異常』が出ています。
オートマチック、CVTの異常が出ていました。
以上の故障コードからターボチャージャーの不具合が考えられます。
『3速異常』で オートマチック、CVTの不具合も考えられますが、それは後ほどご説明致します。
まず、目視でターボチャージャーの点検です。
すると、すぐに原因が分かりました。
ターボチャージャーの不具合の原因はこちらです。
ホースが抜けています。
こちらのホースは、ウエストゲートバルブに繋がるホースです。
ターボチャージャーのウエストゲートバルブとは、ターボチャージャーが焼き付かない様に排気圧力を逃がす役割をしています。
このホースの外れによって、エンジン警告灯が点灯していた様です。
実際に外れていたホースを取り付けて
走行すると、エンジン警告灯が消えました。
試乗して再度エンジン警告灯が点かないかどうか、坂道でスピードが出るか確認して完成です。
まとめ
今回のお車の症状は、ターボチャージャーのウエストゲートバルブホースの抜けが原因でした。
診断機を使って故障コードを確認しましたが、『P0299ターボシステム異常』の他に『3速異常』というものが出ていましたね。
これはターボが焼き付かない様に、コンピューターで強制的に3速などに固定します。
フェイルセーフ、フェールセーフという制御です。
このフェイルセーフはターボチャージャーだけに限らず、エンジン・オートマチック等にも同様の制御があり、故障時に装置の被害や危険を最小限に抑える様、制御しています。
『3速異常』のフェイルセーフはターボチャージャーがブローしない様に、スピード等を強制的に制御していました。
ターボチャージャー本体は、制御のおかげで問題なく使って頂けます。
ホースが抜けた原因は、水漏れでJAFを呼んで見てもらってから警告灯が点きだした様で、手が当たって取れたみたいですね。
何よりターボチャージャー交換になると高額になるので、ブローする前に作業が出来てよかったです。
ありがとうございました。
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